閉じる

ピックアップ

  • 教員紹介

おもえば人生は課題解決の連続・・・、私の問題解決学習のあゆみ / 山本 淳子 教授

自己紹介と研究について

 私は短期大学までの学生生活を終えた後、幼稚園教諭として現場に立ちました。その後、自身の保育実践に抱いた課題を見つめ直すため、働きながら大学院に通い、修士・博士課程を修了しました。ここでは、自己紹介を兼ねて、これまで歩んできた研究の道のりを紹介いたします。

― 園児との生活 ―

 学校法人OCC付属幼稚園にて28年間、幼稚園教諭として勤務してきました。遊びを中心とした保育の中で、子どもが興味や関心をもって「やりたいこと」に向かっていく主体性を大切にし、子どもの「気づき」や「発見」に寄り添う日々は、私にとって大きな喜びであり、実践の基盤となりました。
一方で、保育を進める中で自らの実践に課題を感じることもあり、夜間大学院で研究に向き合う決意を固めました。

― 保育における〈自由〉をどう捉えるか ―

 昭和から平成に移る1989年頃、「小1プロブレム」が話題となり、一部の保育施設における自由保育が放任ではないかと批判される時代がありました。この社会的議論が、私にとって保育における〈自由〉の意味を探究する契機となりました。
その問題意識から、
・「自由をめぐる我が国の保育実践理論の変遷」(2010年・修士論文)
・「A.L.ハウの『保育法講義録』に見る〈自由〉の原理」(2014年・査読論文)
にて、自由の概念を歴史的に検証し、保育における〈自由〉の本質を解釈しました。
さらに博士論文
・「幼児の主体的な活動と保育者の援助についての研究―自己課題生成の視点から―」(2017)では、幼児の主体的な活動に対して、保育者がどのように直接的・間接的に援助しているのかを類型化し、子どもの「思い(意思)」を支えるための多様な援助のあり方について考察しました。

― 保育者養成とICT活用に関する研究と課題 ―

 『ブログと携帯を活用した授業の試み―自然物への関心を高める―』(2012年、大阪キリスト教短期大学紀要・共著)では、デジタルネイティブ世代の学生を対象に、保育内容「環境」の授業にブログでの共有・発表を取り入れました。教材や発表の共有の利点が見られる一方、情報リテラシー教育の課題も明確になり、また、保育者養成校としてICT活用が後回しになりがちな現状も浮き彫りとなりました。
 『保育のDX化と本学の保育者養成の取り組みの現状についての評価-保育人材戦略の統合DXモデル遂行の契機として-』(2025年、大阪キリスト教短期大学紀要・単著)では保育者養成におけるDX 化の現状を、勤務、保育者養成校の教育課程の分析を通して評価をしました。国が示す幼児教育・保育のICT 活用の意義と能力育成の視座を整理し、勤務校のシラバスを検証した結果、ICT を基礎とした教材作成や情報活用能力など、科目横断的にリテラシー育成が図られている点がとらえられました。一方で、乳幼児期の情報モラル育成や保護者とのICT 連携は限定的であり、指導内容の課題として示されました。最終的に保育の人材戦略の視座から、DX 時代の保育者育成に向けてデータの活用などの点でさらなる教育内容の更新が課題であることが捉えられました。

― 教育テック大学院で教えていること ―

 教育テック大学院大学では、「教育構想演習(Ⅰ)(Ⅱ)」を担当しています。いわゆるゼミにあたる授業で、メンバーは保育者、養成校職員、学校関係職員、保育業界職員、児童福祉施設職員など、多様な職域から集まっています。
 それぞれが抱える課題に対して、資料収集・発表・意見交換を重ねながら、理論整理と課題の見極めを行い、最終的な「教育実践構想書」の完成を目指します。異なる立場のゼミ生同士が議論することで、専門性の向上、組織改善、新たな教育環境の創造につながる学びが生まれています。

― 本学の学びに期待すること ―

 私の専門は、幼児教育、保育実践、カリキュラム論、保育者論などです。「幼児教育・保育」の視点からゼミ生と共に課題に向き合うことを大切にしています。ゼミ生は本学の幅広い講師陣から、経営・情報・国際など多様な分野の授業を受講しており、その学際的な学びから新たな知見や発想が生まれる場面に多く出会います。本学での学びを通して、自己課題や複雑な社会問題の解決につながる力を育んでほしいと願っています。

― 私のプライベート ―

 幼稚園教諭時代から、子どもの遊びに向き合う姿には常に敬意を抱いてきました。私自身も遊び心を忘れずに年を重ねていきたいと思っています。プライベートでは、長年の友人との旅行や食事を楽しみにしており、地域ではママさんバレーボールチームに所属し、週1回ほど練習と地域の学校対抗の試合に参加しています。こちらも「いかに怪我をしないで上手くなるか?」の課題解決に挑んでいます。

資料請求はこちら 入学説明会はこちら